vol.35 MOSTATによるミスマッチモデリング

2009.07.23

デバイスの微細化が進んできますと、より多くの要因によるばらつきが回路設計に影響するようになってまいります。それら要因の中で、プロセスに依存いたしますばらつきは統計モデリングによってシミュレーションに反映することができます。トランジスタ単体のプロセス依存ばらつきにつきましては、MOSTATでも作成でき、この『モーデックNews』のVol.15,18,19,20でご紹介いたしました。一方でマッチドペア、差動入力回路等2つのトランジスタの特性バランスが重要な回路設計におきましては、ミスマッチばらつきのモデリングは不可欠です。

弊社の高精度ミスマッチモデリングサービスは、

  1. ミスマッチモデリング用TEG設計のコンサルティング
  2. 統計解析ツールMOSTATによる高精度ミスマッチばらつきモデリング
  3. 上記ミスマッチばらつきモデリング結果を用いた回路レベルでの検証

という全てのサービスをご提供できる特長を有しております。

TEG設計におきましては、長年のデバイスモデリング、統計解析モデリングの研究開発、実務経験からお客様にTEG設計ノウハウをコンサルティングしてまいります。
高精度ミスマッチばらつきモデリングにおきましては、まず、設計いたしましたTEGより得られました測定データから、ミスマッチ関数モデルを弊社統計解析ツールのMOSTATにより自動発生いたします。その後、統計関数モデルを作成し、MOSTATによる高精度ミスマッチばらつきモデリングを実施いたします。
更に、高精度ミスマッチばらつきモデリング結果を含んだspiceライブラリに受動素子の分散分析を加えてシミュレーションすることで、より現実に即した回路レベルでのコーナーシミュレーションを行ってまいります。

MOSTATでの統計処理を含む高精度ミスマッチばらつきモデリングを行うことにより、特性ミスマッチのばらつきを盛り込んだ、高精度で、効率的な回路設計が可能となります。この機会に、MOSTAT導入をご検討されてみてはいかがでしょうか?

※MOSTATは、登録第5158745号として商標登録されましたモーデック社独自開発の統計解析モデリングツールでございます。現状では、コンサルティングを通じてご提供させていただいております。