Vol.49 MoDeCH-ID, ExtractorダイナミックQgサポートのお知らせ

2010.09.27

従来、パワー系MOSFETをモデリングする際に使用されてきた電気的特性は、一般的にIV特性と容量特性でした。しかしながら、パワーMOSFETの回路設計では、ゲート電荷量を用いることが多いため、ゲート電荷量としてモデリングの精度を把握したいというご要求をいただいておりました。

弊社ではこのようなお客様のニーズに対して、迅速に対応することを常に心がけており、その一環としてゲート電荷量も考慮した測定およびモデリングにつきましても、ご提供可能となりましたのでお知らせいたします。

まず、ゲート電荷量の測定につきましてはMoDeCH-IDでサポートいたします。
ゲート電荷量の測定方法はいくつかありますが、定電流源を用いた簡便で高精度の測定ができる手法を採用しております。したがって既存の測定設備を流用することで測定可能であり、新たな設備投資は必要ございません。

また、パワーMOSFETのデバイスモデリングにつきましては、MoDeCH-Extractorでサポートいたします。MoDeCH-IDで測定したダイナミックQgの測定結果をインポートすることで、容量特性からモデリングした結果を評価するだけでなく、測定結果をターゲットとしてパラメータをチューニングする機能も備えております。
現状本機能は、ご好評いただいているエキスパート機能による対応でございますが、将来的には自動抽出機能に組み込まれる予定でございます。

なお、パワーMOSFETのデバイスモデルにつきましては特に制約はございません。お客様の設計環境やデバイスの特性を考慮させていただいた上で、最適なデバイスモデルを選択し、MoDeCH-Extractorをご提供させていただきます。

本アプリケーションにつきましては、特に駆動回路を設計されているお客様にお薦めでございます。是非ご検討下さいませ。