CISPR試験などのEMC環境の解析を実施する場合、実際の測定に用いられるアンテナ等のテストコンポーネントの正確なシミュレーションモデルが必要となります。アンテナメーカーからは、試験に必要な特性データは提供されますが、シミュレーションに用いるための3Dモデルはほとんどの場合提供されておらず、自身で形状を入力し電気特性をチューニングして高精度なモデルを作成するには、多くの時間と労力を必要とします。
モーデックは、パラメトリック形状入力によるスピーディなモデル作成、動作原理に基づいた電気特性フィッティングおよび独自の給電ポート設定等により、電磁界シミュレーションに適した3Dアンテナモデルを提供いたします。

以下にCISPR試験に用いられる各種アンテナの3Dモデル解析事例をご紹介します。
1)バイコニカルアンテナ(30MHz-300MHz)
2)ログペリオディックアンテナ(200MHz-1GHz)
3)ホーンアンテナ(1GHz-6GHz)

2)ログペリオディックアンテナ(200MHz-1GHz)解析事例

図1にログペリオディックアンテナ(200MHz-1GHz)の3D解析モデルを示します。アンテナの物理形状は、データシートに記載の外形寸法に加えて実物を寸法測定したデータを用いることで、より正確なモデルを再現しています。
図2はアンテナの基本特性であるアンテナゲインについて実測値とシミュレーション値を比較した結果を示しています。アンテナの使用周波数帯において、実測とシミュレーションの良好な一致が得られています。
さらにアンテナ特性の一例として図3,4に500MHzにおける放射パターンおよび電界分布を示します。
このように電磁界解析を行うことでアンテナの放射指向性および空間の電磁波の様子を可視化することが可能になります。

図1. ログペリオディックアンテナ解析モデル 図1. ログペリオディックアンテナ解析モデル
図2. ゲイン特性 図2. ゲイン特性
図3. 放射パターン (500 MHz) 図3. 放射パターン (500 MHz)
図4. 電界分布 (500 MHz) 図4. 電界分布 (500 MHz)

1)バイコニカルアンテナ(30MHz-300MHz)解析事例
3)ホーンアンテナ(1GHz-6GHz)解析事例

EMC解析では測定周波数に応じてさらに各種アンテナの解析モデルが必要となります。アンテナ解析事例として図5-8にバイコニカルアンテナ(30MHz-300MHz)の、図9-12にホーンアンテナ(1GHz-6GHz)の解析モデル、ゲイン特性、放射パターンおよび電界分布を示します。
このように複雑な形状のアンテナについても関数カーブを用いた形状入力やパラメトリック数値解析により、正確な物理形状をサポートしつつ、電気特性においても高精度なフィッティングを可能としております。
以上、CISPRアンテナの解析事例を紹介しました。
上記以外にも様々な種類のアンテナモデル作成が可能です。EMC解析に必要なアンテナモデルのご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

図5. バイコニカルアンテナ解析モデル 図5. バイコニカルアンテナ解析モデル
図6. ゲイン特性 図6. ゲイン特性
図7. 放射パターン (100 MHz) 図7. 放射パターン (100 MHz)
図8. 電界分布 (100 MHz) 図8. 電界分布 (100 MHz)
図9. ホーンアンテナ解析モデル 図9. ホーンアンテナ解析モデル
図10. ゲイン特性 図10. ゲイン特性
図11. 放射パターン (2 GHz) 図11. 放射パターン (2 GHz)
図12. 電界分布 (3 GHz) 図12. 電界分布 (3 GHz)